子どもの習い事にかかる費用の平均は?内訳や抑える工夫も紹介

教育・知育

子どもの習い事は毎月の固定費になり、数万円に達する場合もあります。

本記事では、子どもの習い事にかかる費用の平均額や内訳、抑える工夫を紹介します。

習い事の費用が気になる保護者の背景

保護者が習い事の費用を事前に知りたいと考える背景には、家計管理上のニーズや複数の習い事の掛け持ち、教育費全体とのバランスといった事情があります。ここでは、その背景を整理します。

  • 家計への影響を事前に把握したいニーズ
  • 複数の習い事による費用の積み重なり
  • 教育費全体の中での位置づけ

家計への影響を事前に把握したいニーズ

習い事を始める前に、毎月どの程度の出費になるのかを知っておきたいと考える保護者は少なくありません。月々の家計は住居費や食費、光熱費などで固定的な支出が多く、そこに新たな習い事の費用が加わると、家計全体のバランスが崩れる可能性があるためです。特に子どもが複数いる家庭では、一人あたりの費用に加えて、きょうだい全員分の合計額も見積もっておく必要があります。あらかじめ平均的な相場を把握しておけば、無理のない予算設定がしやすくなります。

複数の習い事による費用の積み重なり

一つの習い事の月謝は数千円程度でも、複数を掛け持ちすると合計額は大きく膨らみます。進研ゼミ小学講座の調査では、習い事をしている小学生のうち54.8%が2つ以上を掛け持ちしているという結果が示されています。

出典:子供の習い事の平均費用は?小学生に人気の習い事も紹介|進研ゼミ小学講座(ベネッセコーポレーション)

複数の習い事を並行させる家庭が多いことを踏まえると、1件あたりの月謝だけでなく、家庭全体で何件を並行しているかという視点で費用を見積もっておきたいところです。

教育費全体の中での位置づけ

習い事の費用は、学校教育費や学習塾などの補助学習費と並ぶ、学校外活動費の一つに数えられます。文部科学省の子供の学習費調査では、学校外活動費を補助学習費とその他の学校外活動費(芸術文化活動、スポーツ・レクリエーション活動など)に分けて集計しており、習い事はこの後者に該当します。教育費全体を見渡すと、塾などの学習系支出と習い事のような情操・運動系支出のバランスをどう取るかが、家計設計の論点になります。

参考:結果の概要-令和5年度子供の学習費調査|文部科学省

習い事にかかる費用の平均的な目安

ここでは、年間・月あたりでかかる費用の平均、および年齢や学年による違いをまとめます。

  • 年間でかかる費用の平均
  • 月あたりでかかる費用の平均
  • 年齢・学年による費用の違い

年間でかかる費用の平均

文部科学省の令和5年度子供の学習費調査によると、公立小学校児童の「その他の学校外活動費」(習い事に相当する費用)の年間平均額は144,004円となっています。同様に公立幼稚園では66,405円、公立中学校では84,444円、公立高等学校(全日制)では44,437円と、学校種によって年間の目安額が異なります。

出典:令和5年度子供の学習費調査の結果を公表します|文部科学省

小学校段階で年間額が最も高くなっているのは、掛け持ちの件数が増えやすい時期と重なっているためと考えられます。年単位で予算を組む際は、学校種ごとの傾向を踏まえて見積もることが実態に近づく方法です。

月あたりでかかる費用の平均

進研ゼミ小学講座の調査では、小学生の習い事にかかる1か月あたりの平均費用は16,676円と報告されています。調査対象や集計方法によって数値には幅がありますが、月あたり1万5千円から2万円程度が一つの目安になります。

出典:【2024年版】小学生に人気の習い事ランキング!平均費用や習っている数も紹介|ベネッセ教育情報

費用の内訳(月謝以外にかかるもの)

習い事の費用は月謝だけでなく、初期費用や購入費、参加費など複数の項目からなります。ここでは月謝以外の主な内訳を解説します。

  • 入会金・年会費などの初期費用
  • 道具・ユニフォームなどの購入費
  • 発表会・大会などの参加費

入会金・年会費などの初期費用

多くの教室では、入会時に入会金が必要になるほか、年度ごとに年会費や施設維持費が発生する場合があります。入会金の相場は数千円から1万円程度が一般的で、スポーツクラブや専門性の高い教室ではやや高めに設定されている傾向です。初期費用は毎月の月謝に含まれないため、年間の総額を試算する際には見落とされやすい項目といえます。

道具・ユニフォームなどの購入費

スポーツ系や音楽系の習い事では、専用の道具や楽器、ユニフォームの購入が必要になることが多く、費用は分野によって大きく異なります。例えば水泳では水着やゴーグル程度の出費で済む一方、ピアノでは楽器そのものの購入や維持費が加わるケースもあります。購入費は初年度に集中しやすいため、始める年度は他の年よりも支出が膨らむ点を想定しておくとよいでしょう。

  • 水泳:水着、ゴーグル、キャップなど比較的少額
  • サッカー・野球:ユニフォーム、シューズ、グローブなど中程度
  • ピアノ・バイオリン:楽器本体や維持費で高額になりやすい

発表会・大会などの参加費

ダンスやピアノ、バレエなどでは発表会が定期的に開催され、そのたびに参加費や衣装代がかかります。スポーツ系の習い事でも大会や合宿への参加費が発生する場合があり、活動が活発な教室ほど年間の追加費用は増える傾向です。こうした費用は毎月一定額ではなく、特定の時期に集中して発生するため、年間スケジュールを把握したうえで資金を確保しておく対応が有効です。

習い事の数・種類による費用の違い

習い事の分野や掛け持ちの数、レッスン形態によって費用の傾向は変わります。ここでは分野別の傾向と掛け持ち、レッスン形態の違いを整理します。

  • 分野ごとの費用の傾向
  • 掛け持ちによる費用の合計
  • 個人レッスンとグループレッスンの違い

分野ごとの費用の傾向

分野によって月謝の相場には幅があります。書道やそろばんなどの学習系は比較的安価な一方、英会話やプログラミングは月謝が高めに設定される傾向があります。また、スポーツ系ではサッカーや野球が数千円台で始めやすいのに対し、バレエや体操は道具や専門指導の関係でやや高いとされています。

掛け持ちによる費用の合計

複数の習い事を並行させる場合、月謝の合計額は単純な足し算になりますが、送迎の手間や時間の制約も同時に増える点に注意が必要です。件数が増えるほど、月謝以外の初期費用や参加費も重複して発生するため、総額は月謝の合計を上回りやすい点に注意が必要です。

個人レッスンとグループレッスンの違い

同じ分野の習い事でも、個人レッスンとグループレッスンとでは料金の仕組みが違います。個人レッスンは講師を独占できる分、グループレッスンより単価が高く設定されるのが一般的で、英会話や楽器のレッスンでは特にその差が明確です。一方でグループレッスンは他の生徒と費用を分担する形になるため、比較的抑えた月謝で継続しやすいとされています。

費用を抑えながら習い事を続ける工夫

家計への負担を抑えつつ習い事を継続するための工夫として、自治体制度の活用やオンライン化、費用対効果の見直しをまとめます。

  • 自治体や施設の割引制度の活用
  • オンライン・自宅完結型の活用
  • 費用対効果を見直すタイミング

自治体や施設の割引制度の活用

一部の自治体では、子育て世帯を対象に習い事や学習塾の費用を助成する仕組みを持っています。例えば大阪市では、対象となる中学生等に習い事や塾代の一部を助成する事業があります。こうした制度は自治体によって対象年齢や助成上限が異なるため、居住地の制度を一度調べておくと安心です。

参考:大阪市習い事・塾代助成事業|大阪市

オンライン・自宅完結型の活用

近年はオンラインで完結する習い事も増えており、通学型と比べて送迎の負担や交通費がかからない点が支持されています。英会話やプログラミングなど、対面でなくても指導が成立しやすい分野では、オンライン形式のほうが月謝を抑えられることもあります。教室によっては対面とオンラインを組み合わせたハイブリッド形式を提供しているため、家庭の事情に応じて柔軟に選べます。

費用対効果を見直すタイミング

習い事を継続するかどうかは、進級や進学のタイミングで見直すという家庭が少なくありません。子どもの興味や上達の度合いと費用のバランスを定期的に振り返り、続ける習い事と整理する習い事を分ける視点が家計管理には有効です。特に掛け持ちの件数が多い場合は、優先順位をつけて絞り込むことで、無理のない支出に整えやすくなります。

まとめ

子どもの習い事にかかる費用は、年齢や学年が上がるほど金額も高くなる傾向があります。月謝以外にも入会金や道具代、発表会の参加費といった支出が加わるため、それらも考慮して年間の総額で見積もることが大切です。