近くに習い事がない時の対処法とは?オンライン代替や工夫について紹介

教育・知育

子どもが習いたい・習わせたい習い事があっても、近所になくて困ることも少なくありません。

本記事では、近くに希望する習い事がない場合の対処法や、探す工夫・負担軽減の工夫について紹介します。

近くに希望の習い事がない家庭の状況

地方や郊外で暮らす家庭では、希望する分野の教室が近隣に見つからず悩むケースが少なくありません。ここでは、そうした状況が生まれる背景と実情をまとめます。

  • 地方・郊外で選択肢が限られる背景
  • 特定の分野の教室が少ない実情
  • 都市部との情報格差への戸惑い

地方・郊外で選択肢が限られる背景

地方や郊外の地域では人口密度が都市部より低く、教室を開業しても生徒数が集まりにくい構造があります。そのため事業者が出店を見送る傾向が強く、結果として選べる習い事の種類が絞られてしまう状況です。特に子ども向けの英語やダンス、プログラミングなど専門性の高い分野は、一定規模の需要が見込める都市部に集中しやすい傾向にあります。移動手段が車に限られる地域では、教室までの距離そのものが通学のハードルとなりやすいでしょう。

都市部と地方の子どもの体験格差に関する調査では、スポーツ系の習い事やクラブ活動への参加率について、都市部48.8%に対し地方は41.8%となり、体験にかける年間支出額も都市部9.7万円に対し地方は6.4万円にとどまるという結果が示されています。

出典:都市部と地方で一体どれくらいの「体験格差」が存在するのか|現代ビジネス(公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン)

特定の分野の教室が少ない実情

ピアノや習字など昔からある分野は地方でも比較的見つかりやすい一方、リトミックや専門的なスポーツ、プログラミングなど新しいジャンルは開講している教室自体がまれです。講師の確保が難しいことや、専用設備が必要な分野では初期投資の負担が大きいことも、教室数が伸びない一因といえるでしょう。同じ市内でも隣町まで足を延ばさないと選べないという声も珍しくない状況です。

都市部との情報格差への戸惑い

インターネット上には都市部発の習い事情報があふれていますが、実際に自宅の近くで通える教室かどうかは検索してもわかりにくいものです。都市部を前提にした比較記事やランキングを参考にしても地方在住の家庭には当てはまらず、選択肢を絞り込む段階でつまずく保護者も見受けられます。こうした情報の偏りが、地方の家庭に選べていないという感覚を生みやすくしている面があります。

オンライン形式で代替する方法

近くに教室がない場合、オンライン形式の習い事が有力な代替策になります。ここでは分野別の活用方法と選ぶ際の注意点を整理します。

  • オンライン英会話・学習系の活用
  • オンラインでの音楽・芸術レッスンの活用
  • オンライン形式を選ぶ際の注意点

オンライン英会話・学習系の活用

英会話や学習系の分野は、オンライン形式が最も普及している領域のひとつです。ビデオ通話を通じて講師とマンツーマンでやり取りできるサービスが多く、地方在住でも都市部の講師や海外在住の講師から指導を受けられる点が強みといえます。学習塾についても、映像授業やオンライン家庭教師の形で、近隣に希望の塾がない家庭の選択肢を広げる動きが進んでいます。時間割の融通が利きやすいため、部活動や他の習い事と組み合わせやすい面もあります。

オンラインでの音楽・芸術レッスンの活用

ピアノやギターなどの楽器、絵画や書道といった芸術分野でも、オンラインレッスンを提供する教室が増えています。画面越しに講師が演奏や筆使いを確認し、フィードバックを返す形式が一般的です。実技系は対面に比べて指導の細やかさに限界があるとされる一方、体験レッスンから始められるサービスも多く、近隣に専門の教室がない家庭にとっては貴重な選択肢となっています。

オンライン形式を選ぶ際の注意点

オンライン形式は便利な一方、通信環境や機材の準備が前提になります。回線が不安定だと授業が中断されやすく、子どもの集中力にも影響しかねません。実際のアンケート調査でも、オンライン習い事のデメリットとして「ネット環境に左右される」が17.1%で最多となり、「集中しにくい」14.3%、「やる気が起きにくい」13.3%と続く結果でした。

一方でメリットとしては「自宅でできる」29.5%、「送迎の負担がない」28.6%が上位に挙がっており、対面とオンラインの特性を比べたうえで選ぶ姿勢が求められています。

出典:小学生がオンラインの習い事をするメリット・デメリットランキング ママ・パパ105人アンケート調査|株式会社アタム

比較項目対面レッスンオンラインレッスン
通学の負担送迎や移動時間が発生します自宅で完結し負担が軽減されます
指導の細やかさ実技の細部まで確認しやすい傾向です画面越しのため確認に限界があります
選べる分野の幅近隣の教室数に左右されます地域を問わず幅広く選べます
通信環境への依存ほとんど影響を受けません回線状況が授業の質を左右します

少し範囲を広げて探す工夫

近隣にこだわらず少し範囲を広げると、選択肢が見つかることがあります。ここでは地域を広げる工夫や公的な講座の活用法を解説します。

  • 隣接する地域まで範囲を広げる方法
  • 出張・巡回型のレッスンを探す方法
  • 自治体や公民館の講座を活用する方法

隣接する地域まで範囲を広げる方法

自分の住む市区町村だけでなく、隣接する市区町村まで検索範囲を広げると、思いがけず希望の教室が見つかる場合があります。電車やバスの路線図を基準に乗り換えなしで行ける駅を洗い出す方法や、勤務先や実家の近くなど生活動線上にある地域を候補に加える方法も有効です。月に数回であれば多少の移動時間をかけても続けやすいという家庭も見られます。

出張・巡回型のレッスンを探す方法

近年は講師が地方を巡回して指導する出張型のレッスンや、地域を持ち回りで訪問する巡回型の教室も見られるようになりました。楽器や運動系の分野では、月に一度など決まった頻度で講師が地域の公民館や集会所を訪れる形式もあります。こうした情報は大手ポータルサイトには載りにくいため、地域の掲示板やSNS、口コミで探す姿勢が求められるでしょう。

自治体や公民館の講座を活用する方法

多くの自治体では、公民館や生涯学習センターで子ども向けの講座や教室を開いています。書道やそろばん、科学実験、スポーツ体験など内容は幅広く、民間の教室に比べて費用を抑えられる点も特徴のひとつです。自治体によっては市民大学や自主講座といった形で、地域の人材が講師を務めるユニークな講座を用意しているところもあります。広報誌や自治体の公式サイトを定期的に確認すると、募集情報を見逃しにくくなるでしょう。

参考:公民館・講座・教室|笠岡市

送迎の負担を軽減する工夫

範囲を広げて教室を見つけても、送迎の負担が新たな課題になることがあります。ここでは負担を減らす具体的な工夫をまとめます。

  • 保護者同士で送迎を分担する方法
  • 公共交通機関やスクールバスの活用
  • 習い事の頻度を調整する工夫

保護者同士で送迎を分担する方法

同じ教室に通う家庭同士で送迎の当番を分担すると、一人あたりの負担を大きく減らせます。行きは自分が担当し帰りは別の保護者にお願いするなど、曜日ごとに役割を分ける方法もよく使われています。祖父母や親戚に協力を仰げる家庭では、送迎の一部を任せることで通学の継続がしやすくなるでしょう。

分担の方法には、次のような選択肢が考えられます。

  • 曜日ごとに担当を決めるローテーション制
  • 行きと帰りで担当を分ける方式
  • 祖父母や親族に一部を依頼する方式

公共交通機関やスクールバスの活用

電車やバスなどの公共交通機関を利用できる地域では、子ども自身に通学を任せる方法も検討できます。安全面が気になる場合は、最初の数回だけ保護者が同行して経路を確認し、慣れてきた段階で一人での通学に切り替える家庭もあるようです。教室によってはスクールバスや送迎サービスを用意しているところもあるため、入会前に確認しておくと選択肢が広がります。

習い事の頻度を調整する工夫

毎週の通学が負担になる場合は、月に数回のペースに変更できないか教室に相談する方法も選択肢のひとつです。週1回を隔週にするだけでも、送迎回数はほぼ半分に減らせます。オンラインと対面を組み合わせ、月に一度だけ対面で通うハイブリッド型の運用を認めている教室も出てきました。子どもの負担と家庭のスケジュールの両面から、無理のない頻度を探る姿勢が大切です。

代替の習い事を検討する視点

希望の分野にこだわりすぎず、視点を変えることで新たな選択肢が見えてくることがあります。ここでは代替の考え方を整理します。

  • 近くで通える別の分野に目を向ける視点
  • 家庭でできる代替活動を取り入れる視点
  • 将来的な選択肢の変化を待つ視点

近くで通える別の分野に目を向ける視点

希望していた分野の教室がなくても、近隣で通える別の分野に目を向けると子どもの興味の幅が広がることがあります。例えばダンス教室がない地域でも体操教室や新体操教室が近くにあれば、体を動かす習慣づくりという目的は達成できるはずです。子ども自身に複数の候補を見せて選んでもらうと、納得感を持って新しい分野に取り組みやすくなります。

家庭でできる代替活動を取り入れる視点

教室に通わなくても、家庭内でできる活動を取り入れることで一定の学びや経験を補える場合があります。市販の教材やワークブック、家庭用の楽器練習アプリなどを活用し、まずは自宅で興味の度合いを確かめる方法も考えられるでしょう。図書館のイベントや地域のワークショップに参加し、単発の体験を積み重ねていくやり方も選択肢になります。

将来的な選択肢の変化を待つ視点

地域の教室事情は数年単位で変化することがあります。新しい教室が開業したり、既存の教室が分野を拡大したりする例も見られるため、今すぐ選択肢がない場合でも定期的に情報を見直す姿勢が役立つでしょう。進学や引っ越しのタイミングで通学環境が変わることも多く、当面は代替手段で興味を保ちながら状況の変化を待つという考え方も選択肢のひとつです。

まとめ

近くに希望する習い事がない状況は、地方や郊外で暮らす家庭にとって珍しいものではありません。オンライン形式の活用や範囲を広げた教室探し、自治体講座の利用など、複数の工夫を組み合わせることで選択肢は広がっていきます。送迎の負担軽減や代替分野への視点転換も含め、家庭の事情に合わせた方法を選ぶことが大切です。