台風や集中豪雨による河川の氾濫や内水氾濫は、床上浸水や停電、断水を引き起こし、住まいと家族の安全、事業所の設備や書類を一度に脅かします。浸水は数十センチの水位でも住宅の設備や家電を使えなくし、復旧までに多くの時間と費用がかかる災害です。事前に止水や排水、電気機器の保護、避難、片付けまでを見据えて備えておくことで、被害を抑えられる範囲を広げられます。
本記事では、止水・排水・電気機器の保護・避難移動・片付けの5つの場面で役立つ浸水対策の防災グッズ52選を紹介します。
【止水・浸水防止】浸水対策グッズ12選
台風や豪雨による浸水は、水の侵入を防ぐ初動対応の速さで被害の範囲が変わります。ここでは、玄関や窓、換気口など水が入り込みやすい箇所をふさぎ、床上浸水を防ぐグッズを紹介します。
土のう
土のうは、麻袋や樹脂製の袋に土や砂を詰め、家屋の出入り口や塀の隙間に積み上げて水の侵入を防ぐ止水グッズです。袋の重みと密着性によって水の通り道をふさぐ仕組みで、複数個を隙間なく積み重ねるほど止水効果が高まります。
1袋あたり土砂を8割程度まで詰め、袋の口をひもでしっかり縛ると型崩れを防げる点がポイントです。単体では水位が高くなると隙間から浸水しやすいため、止水シートや止水板と組み合わせて使うと効果を補えます。国土交通省は水害の危険が迫った際、家庭でも土のうを用いた浸水対策を進めるよう呼びかけています。河川に近い住宅や、地下室のある事業所の入り口対策に使われるグッズです。
参考:家庭でできる浸水対策|千葉県
吸水土のう
吸水土のうは、内部の高吸水性ポリマーが水を含むと膨らみ、土を使わずに短時間で土のうと同じ止水効果を発揮する軽量タイプのグッズです。乾いた状態では薄い袋のまま保管でき、水につけると数分から10分ほどで重さと厚みが増して隙間をふさぐ形になります。
使用前は容器に張った水に袋ごと沈め、十分に給水させてから玄関先や排水口の周りに並べるのが基本の使い方です。土を用意する手間がなく、使用後は乾燥させれば軽くできるため保管場所を選びにくい点が従来の土のうとの違いになります。マンションの管理人や、事前準備の時間が限られる家庭にも扱いやすいグッズです。
止水板
止水板は、玄関や勝手口の出入り口に立てかけて設置し、屋外からの水の侵入を面でせき止める板状の止水グッズです。アルミやステンレス製の板を専用のレールにはめ込み、ゴムパッキンで床面との隙間を密着させることで水圧を受け止める仕組みになっています。
高さ30センチから60センチ程度の製品が多く、住宅の想定浸水深に合わせてサイズを選ぶことが重要です。土のうに比べて設置と撤去の手間が少なく、繰り返し使える一方で購入費用は高めになるため、浸水リスクの高い地域から優先して導入する事業所も見られます。店舗や事務所など、開口部が広く水が入りやすい建物の対策として使われます。
止水シート
止水シートは、防水性の高いシート状の素材を建物の壁や出入り口に沿わせて貼り付け、水の浸入経路を面でふさぐグッズです。粘着面や吸盤で壁面に密着させ、水圧がかかるほどシートが押し付けられて隙間を生じにくくする仕組みを持っています。
設置前に貼り付け面の汚れやほこりを拭き取っておくと、密着度が高まり止水効果を保ちやすくなります。止水板のような専用レールが不要で持ち運びやすい一方、鋭利なものに触れると破れやすいため保管時は専用ケースに入れておくと安心です。賃貸住宅など設備を固定しにくい家庭でも使いやすいグッズです。
玄関用防水板
玄関用防水板は、住宅の玄関前に設置し、道路側から流れ込む雨水や排水の逆流を防ぐ据え置き型の止水グッズです。玄関の幅に合わせて組み立てるパネルとゴム製の底部シールが一体になっており、水位の上昇とともに床面に押し付けられて密閉性が高まる仕組みになっています。
事前に玄関の幅を採寸し、数センチ余裕を持たせたサイズを選ぶと隙間からの浸水を防ぎやすくなります。止水板より軽量で女性や高齢者でも設置しやすい反面、耐えられる水位には上限があるため、想定される浸水深を確認してから購入することが大切です。戸建て住宅や店舗の入り口対策として使われるグッズです。
止水パネル
止水パネルは、複数枚の板を連結し、住宅や店舗の広い開口部を一続きの壁のようにふさいで浸水を防ぐグッズです。アルミ製の板を縦の支柱にはめ込み、パネル同士の継ぎ目にゴムパッキンを挟むことで水圧による隙間の発生を抑える仕組みになっています。
ガレージやシャッターの開口部など、幅3メートルを超える箇所にも対応できる連結タイプが多く販売されている点が特徴です。止水板より部材数が多く設置に人手と時間がかかるため、浸水の恐れがある際は事前に組み立て手順を確認しておくと落ち着いて対応できます。倉庫や工場など開口部の広い事業所の浸水対策に向くグッズです。
止水テープ
止水テープは、粘着性のある防水テープを窓のサッシや配管の隙間に貼り付け、細かな隙間からの浸水を防ぐグッズです。伸縮性のあるブチルゴム系の素材が凹凸のある面にも密着し、貼るだけで簡易的な防水層をつくれる仕組みになっています。
使用する箇所の幅より2センチほど広い製品を選び、重ねながら貼ると隙間の見落としを防ぎやすくなる点がポイントです。止水板や土のうのような大がかりな設置が難しい集合住宅のベランダ排水口や、換気口まわりの小さな隙間を補う応急対策として使われます。粘着力は経年で弱まるため、備蓄品は購入時期を記録し、使用期限が近づいたら早めに買い替えておくと安心です。
換気口用防水キャップ
換気口用防水キャップは、住宅の基礎や壁面にある換気口にかぶせて取り付け、地面付近から入り込む水の浸入を防ぐグッズです。樹脂製のカバーが換気口全体を覆い、ゴムパッキンで枠との隙間を密閉することで水位が上がっても水を通しにくくする仕組みになっています。
多くの製品は換気口のサイズに合わせて数種類展開されており、事前に幅と高さを採寸してから購入すると取り付け時のずれを防げます。取り付けたままでは換気ができなくなるため、豪雨や河川氾濫の予報が出た段階で装着し、天候の回復後は速やかに取り外すことが大切です。床下換気口のある戸建て住宅の対策に使われるグッズです。
窓用防水シャッター
窓用防水シャッターは、窓の外側に設置し、強い雨風とともに水の浸入も防ぐ電動または手動のシャッターです。金属製のスラットを隙間なく重ねて下ろすことで窓ガラス周辺を覆い、レール部分のパッキンが水の侵入経路をふさぐ仕組みになっています。
停電時にも操作できるよう、手動での開閉ハンドルが備わったタイプを選んでおくと、電源が使えない状況でも対応できます。導入費用は他の止水グッズより高めですが、台風や豪雨のたびに繰り返し使える耐久性が特徴です。低層階の窓が広く、繰り返し浸水の被害を受けやすい住宅や店舗に向くグッズです。
止水マット
止水マットは、ゴムや樹脂製の厚みのあるマットを扉の下やわずかな段差に敷き詰め、床面のわずかな隙間からの浸水を防ぐグッズです。マット自体の重みと弾力性で床との密着度を高め、水圧がかかるほど隙間が生じにくくなる仕組みを持っています。
玄関ドアの下やガレージのシャッター下など、数ミリから数センチ程度の隙間がある箇所への設置に適した製品です。止水板を設置するほどの浸水は想定しにくいものの、局地的な大雨で道路側の水位が一時的に上がる地域の備えとして役立ちます。丸めて収納できるため、保管場所を確保しにくい集合住宅でも扱いやすいグッズです。
組立式防水壁
組立式防水壁は、金属フレームと防水シートを組み合わせ、必要な時だけ現地で組み立てて使う仮設タイプの止水グッズです。フレームを地面に固定し、防水シートを張って水圧を受け止める構造になっており、水位が上がるほどシートが地面に押し付けられて止水性が高まる仕組みを持っています。
設置には数十分程度かかることが多く、事前に組み立て練習をしておくと浸水直前の混乱を減らせます。恒久的な止水板を設置しにくい賃貸物件や、複数箇所を同時に守りたい事業所で、必要な範囲だけを選んで設置できる点が特徴です。倉庫の搬入口や広い駐車場の出入り口対策に使われます。
防水コーキング材
防水コーキング材は、建物の外壁や配管まわりのひび割れ、目地の隙間に充填して水の浸入経路をふさぐ補修用のグッズです。ゴム状に硬化するシリコン系やウレタン系の素材を専用のガンで注入し、乾燥後に弾力のある膜をつくって細かな隙間を埋める仕組みになっています。
施工前に隙間のほこりや水分を拭き取っておくと密着不良を防ぎやすく、硬化には半日から1日程度かかる製品が多いため、天候の急変が予想される時期より前に点検と補修を済ませておくと安心です。止水板やテープのような応急対策と異なり、恒久的な防水補強として使える点が特徴になります。基礎や外壁のひび割れが気になる戸建て住宅の点検に役立つグッズです。
【排水・強制排水】浸水対策グッズ9選
浸水した水を速やかに排出し、下水や排水口からの逆流を防ぐことは、被害の拡大を抑えるうえで重要な工程です。ここでは、床上や敷地内にたまった水をくみ出し、再び水が入り込むのを防ぐグッズを紹介します。
水中ポンプ
水中ポンプは、水につかった状態のまま稼働し、床上や地下にたまった水を強制的にくみ出す電動ポンプです。羽根車をモーターで回転させて水を吸い上げ、ホースを通じて屋外や排水路へ送り出す仕組みになっています。
1分あたり100リットル前後を排出できる家庭用モデルが多く、部屋の広さや浸水の深さに応じて排出能力を確認してから選ぶと復旧作業がはかどります。水没した状態のコンセントに近づくと感電の危険があるため、電源を切ってから設置し、漏電遮断器の作動を確認したうえで使うことが大切です。床上浸水した住宅や地下駐車場の排水作業に使われるグッズです。
エンジン式排水ポンプ
エンジン式排水ポンプは、ガソリンエンジンを動力にして稼働し、電源が使えない停電時でも大量の水をくみ出せる排水グッズです。エンジンの回転力でポンプ内の羽根を動かし、水中ポンプより高い揚水能力で広範囲の水を短時間で排出する仕組みになっています。
排気ガスが出るため屋内での使用は避け、屋外や換気の良い場所で運転することが安全に使うためのポイントです。
手動式排水ポンプ
手動式排水ポンプは、電気やガソリンを使わず、レバーやハンドルを上下させる力だけで水をくみ出せる排水グッズです。ピストンの往復運動で内部の弁が開閉し、少量ずつではあるものの確実に水を汲み上げて排出する仕組みになっています。
1回のストロークで数百ミリリットル程度を排出できる製品が多く、電動ポンプが使えない場面での補助として備えておくと安心です。排出能力は電動タイプに比べて低いため、床下の少量の浸水や、電動ポンプの電源が確保できるまでのつなぎとして使う場面に適しています。停電が長引く地域や、燃料の入手が難しい状況で役立つグッズです。
逆流防止弁
逆流防止弁は、排水管やトイレの配管内部に取り付け、下水道の水位が上がった際に汚水が家屋側へ逆流するのを防ぐグッズです。弁の内部に設けられた樹脂製のフラップが水の流れる方向にだけ開き、逆向きの水圧がかかると自動的に閉じて流路をふさぐ仕組みになっています。
既存の排水管に接続するタイプが多く、配管の口径を確認してから適合する製品を選ぶことが取り付けの前提になります。取り付け後も定期的にフラップの動作を点検しないと、ごみの付着で閉じ切らなくなる場合があるため、半年に1回程度の点検を習慣にすると安心です。低地にある住宅や地下店舗の下水逆流対策として使われます。
逆止弁付き排水キャップ
逆止弁付き排水キャップは、屋外の排水口や雨水ますにかぶせるだけで取り付けられる簡易タイプの逆流防止グッズです。キャップ内部の弁が水の流れ出る方向にだけ開き、外側から水位が上がると弁が押されて閉じることで逆流を防ぐ仕組みになっています。
配管を加工する工事が不要で、排水口のサイズに合う製品を選べば数分で設置できる手軽さが特徴です。逆流防止弁ほどの水圧には耐えにくいため、大規模な水害よりも局地的な大雨による一時的な逆流の対策として使うのに適しています。賃貸住宅や、配管工事を依頼しにくい店舗のベランダ排水口に役立つグッズです。
排水ホース
排水ホースは、水中ポンプやエンジン式排水ポンプにつないで、くみ上げた水を離れた排水路や敷地の外まで送り出すグッズです。耐水圧性のある樹脂やゴムの層構造で、ポンプの吐出圧に耐えながら水を漏らさず遠くまで運ぶ仕組みになっています。
屋内の浸水を屋外まで運ぶには10メートル前後の長さが必要になる場合が多く、事前にポンプから排水先までの距離を測っておくことが不足を防ぐポイントです。ホースが折れ曲がると排水効率が落ちるため、設置時はできるだけ直線に近い経路を選ぶことが排水時間の短縮につながります。地下室のある住宅や、排水路まで距離のある事業所の復旧作業で使われるグッズです。
サイフォン排水チューブ
サイフォン排水チューブは、電源を使わずに水位の差を利用し、たまった水を低い場所へ自然に流し出す細いチューブ状のグッズです。チューブ内を水で満たしてから両端を高低差のある位置に置くと、大気圧の作用で水が途切れずに流れ続けるサイフォンの原理で排水が進む仕組みになっています。
太いホースほどの排水量は見込めないものの、電源が確保できない場所でも継続的に少しずつ水位を下げられる点が特徴です。庭のわずかな水たまりや、ポンプを設置するほどではない浅い浸水の水抜きに適しています。電力の復旧を待つ間の応急的な排水手段として役立つグッズです。
ポータブル発電機
ポータブル発電機は、ガソリンやカセットボンベを燃料にして電気をつくり、停電中でも水中ポンプや照明を動かせる電源グッズです。内部のエンジンで発電機を回転させ、家庭用のコンセントと同じ100ボルトの電気を出力する仕組みになっています。
水中ポンプを稼働させる場合は、ポンプの消費電力に対して余裕のある出力の機種を選ぶと安定して運転できます。排気ガスが発生するため屋内や窓を閉め切った場所での使用は避け、雨のかからない屋外に設置することが安全に使う条件です。停電が長引く地域で排水作業や情報収集の電源を確保したい家庭や事業所に役立ちます。
排水溝用逆流防止プレート
排水溝用逆流防止プレートは、敷地内の排水溝や側溝の出口に差し込み、増水した水路からの逆流を防ぐ板状のグッズです。プレートの下端がヒンジで固定されており、通常時は水の流れで開いた状態を保ち、水位が上がると水圧で押されて閉じる仕組みになっています。
設置する排水溝の幅に合わせたサイズを選び、ヒンジ部分の可動域にごみが挟まらないよう定期的に清掃しておくと作動不良を防げます。逆流防止弁のように配管内部へ取り付ける工事が不要で、既存の排水溝にはめ込むだけで対応できる手軽さが特徴です。田畑に近い住宅や、側溝からの逆流被害を受けやすい地域の対策に使われます。
【電気機器の浸水防止】浸水対策グッズ10選
停電や漏電による感電・火災は、水没した家電やコンセントの周辺で起こりやすく、命に関わる二次被害につながります。ここでは、電気設備や家電を水から守り、感電のリスクを減らすグッズを紹介します。
防水コンセントカバー
防水コンセントカバーは、屋外や水回りに設置されたコンセントにかぶせて取り付け、雨水や跳ね水の浸入を防ぐグッズです。ゴムパッキン付きのふたがコンセントの差し込み口全体を覆い、プラグを差した状態でも隙間から水が入りにくい構造になっています。
屋外用コンセントの規格に合わせたサイズを選び、ふたの開閉部分にひび割れがないか定期的に確認しておくと防水性を保ちやすくなります。屋内のコンセントであっても、浸水の恐れがある低い位置にある場合は同様のカバーを取り付けておくと安心です。エアコンの室外機や屋外照明の電源を使う家庭や店舗に向くグッズです。
防水電源タップ
防水電源タップは、複数の差し込み口とコードの接続部分を防水ケースで覆い、屋外や湿気の多い場所でも安全に使える電源グッズです。ケース内部にゴムパッキンを挟み込む構造で、プラグを差したままふたを閉じられるため、使用中も雨や水しぶきから差し込み口を守れる仕組みになっています。
屋外での排水ポンプや照明の電源として使う場合、防水等級の表示を確認し、雨天時の使用に対応した製品を選ぶことが重要です。通常の電源タップより本体が大きく重くなる分、持ち運びには少し手間がかかりますが、その分だけ安全性が高まります。屋外での復旧作業が多い企業の防災担当者に役立つグッズです。
分電盤用防水カバー
分電盤用防水カバーは、住宅や事業所の分電盤に取り付け、浸水や雨水の付着によるショートや漏電を防ぐグッズです。透明または半透明の樹脂製カバーが分電盤全体を覆い、操作レバーの位置を外から確認できるようにしながら水の侵入を防ぐ仕組みになっています。
分電盤が低い位置に設置されている住宅では、浸水想定水位より高い位置への移設とあわせて検討すると安全性を高められます。カバーを取り付けていても浸水した後に通電させると発火の危険があるため、水が引いた後は専門業者による点検を受けてから電源を入れることが大切です。地下や1階に分電盤がある住宅や店舗の備えに使われるグッズです。
家電用防水ケース
家電用防水ケースは、洗濯機やエアコンの室外機など屋外や低い位置にある家電製品全体を覆い、浸水や雨からまとめて守るグッズです。防水性の高い生地やシートで機器全体を包み込み、底面をひもやベルトで固定することで水が入り込む隙間をつくらない仕組みになっています。
設置する家電のサイズを採寸し、数センチ余裕のあるカバーを選ぶと風でめくれにくくなる点がポイントです。完全防水をうたう製品でも長時間の水没には耐えられない場合が多く、浸水の恐れが高い地域ではあわせて家電の移動や嵩上げも検討することが望まれます。屋外に設置された家電が多い戸建て住宅や店舗に向くグッズです。
家電嵩上げ台
家電嵩上げ台は、洗濯機や冷蔵庫、ファンヒーターなどの脚元に設置し、床からの高さを確保して浸水による水没を防ぐグッズです。耐荷重性の高い樹脂や金属のブロックを4隅に差し込み、家電本体を10センチから20センチ程度持ち上げることで、想定される浸水深より上に機器を保つ仕組みになっています。
設置前に家電の総重量を確認し、耐荷重に余裕のある製品を選ぶことが転倒防止のポイントです。かさ上げしても配線やコンセント自体が低い位置にあると感電の危険は残るため、防水コンセントカバーと組み合わせて使うことが望まれます。過去に床上浸水を経験した住宅や、1階に電化製品が多い店舗で使われるグッズです。
防水ドライボックス
防水ドライボックスは、パスポートや通帳、小型の電子機器などを密閉して収納し、浸水時にも水濡れから守る収納グッズです。ふた部分に取り付けられたパッキンとロック機構で箱全体を密閉し、水中に落としても内部に水が入りにくい仕組みになっています。
防水性能は水深や時間で数値化されている製品が多く、購入時は想定される浸水の深さに見合った等級の製品を選ぶことが重要です。衝撃には弱い素材のものもあるため、精密機器を入れる場合はクッション材を併用すると破損を防ぎやすくなります。避難時に持ち出す貴重品をまとめておきたい家庭や、重要書類を扱う事業所に向くグッズです。
モバイルバッテリー用防水ポーチ
モバイルバッテリー用防水ポーチは、充電中のモバイルバッテリーやケーブルをまとめて収納し、雨天や浸水の恐れがある場所でも使える防水グッズです。ジッパー部分に防水加工を施した生地で本体を包み、ケーブルを外に出す穴にもゴムのシールを施すことで、充電しながらでも水の浸入を防ぐ仕組みになっています。
透明な窓が付いた製品を選ぶと、ポーチに入れたまま残量表示を確認でき、外に出す回数を減らせます。水没する状況までは想定していない製品が多いため、豪雨の中の持ち運びに限定して使うのが安全な扱い方です。避難所で情報収集のためにスマートフォンを充電し続けたい人に役立つグッズです。
精密機器用防水パック
精密機器用防水パックは、スマートフォンやタブレット、デジタルカメラなどの精密機器を個別に密閉し、豪雨や浸水の中でも操作できる状態を保つグッズです。透明な樹脂フィルムを二重に重ねた構造で、タッチパネルの操作をパックの外から行いながら本体を水から守る仕組みになっています。
口をロールして数回折り返し、専用のクリップで留める製品が多く、使用前に空気を抜いておくことが密閉度を高めるコツです。防水ドライボックスに比べて携帯性に優れる一方、鋭利なものに触れると破れやすいため、収納時は他の道具と分けて保管することが望まれます。避難中も情報収集や連絡を続けたい人に向くグッズです。
漏電遮断器
漏電遮断器は、配線や家電に水がかかって漏電が発生した際、電気の流れを自動で遮断して感電や火災を防ぐ安全グッズです。回路を流れる電流のわずかな乱れを内部のセンサーが検知し、基準値を超えると瞬時にスイッチを落として電気の供給を止める仕組みになっています。
分電盤に組み込まれていない古い住宅では、後付けできるタイプを電気工事業者に依頼して設置することが安全対策の第一歩になります。
配線用防水コネクター
配線用防水コネクターは、屋外で使う電源コードや延長コードの接続部分にかぶせ、接続部からの浸水や漏電を防ぐグッズです。コネクター内部にパッキンを備えたケースがコードの継ぎ目を包み込み、ロックしてしっかり閉じることで雨や水しぶきが接続部に触れない仕組みになっています。
排水ポンプや照明など屋外で電源を延長する際は、使用するコードの太さに合った規格の製品を選ぶことが漏電防止の基本です。防水電源タップと組み合わせて使うと、電源の取り出し口から先の配線まで一連で水から守れます。屋外での復旧作業や、仮設の照明を設置する場面で役立つグッズです。
【避難・移動用】浸水対策グッズ10選
浸水した道路は水位や流れが見た目より速く、避難のタイミングと移動手段を誤ると命に関わる危険があります。ここでは、安全に避難し、水の中を移動する際に役立つグッズを紹介します。
防水長靴
防水長靴は、ひざ下からふくらはぎ程度の高さまで水を通さない素材でつくられ、浅い浸水の中を歩いて避難する際に足元を守るグッズです。ゴムや合成樹脂の一体成形で継ぎ目からの浸水を防ぎ、靴底には滑りにくい溝を刻んで水中の路面でも踏ん張れる仕組みになっています。
長靴の高さを超える水位では内部に水が入り重量が増して歩きにくくなるため、事前に自宅周辺で想定される浸水深を確認しておくことが選び方のポイントです。普段の運動靴に比べて底が厚く、路面のがれきや割れたガラスからも足を守りやすくなります。避難所までの道のりに冠水した箇所がある家庭に向くグッズです。
ウェーダー
ウェーダーは、胸や腰の高さまで水を通さない生地で全身を覆う、胴長タイプの防水グッズです。上半身のつなぎとブーツが一体になった構造で、防水長靴よりも深い水位でも衣服を濡らさずに移動できる仕組みになっています。
太もも上部まで防水性のあるチェストハイタイプを選ぶと、腰の高さ程度の浸水でも活動しやすくなります。水位が高い場所では水圧で歩行が難しくなるほか、内部に水が入ると重さが急に増すため、無理に水の中を進まず、状況を見て高い場所にとどまる判断も必要です。氾濫した河川の近くで排水や点検などの復旧作業にあたる企業の防災担当者や、水防団員・消防団員が使うグッズです。
ライフジャケット
ライフジャケットは、浮力材を内蔵したベストを着用し、深い水の中でも体を水面近くに保って溺れを防ぐグッズです。胸や背中に入った発泡素材が体の浮力を補い、意識を失った状態でも顔が水面上を向きやすい設計になっている製品もあります。
自動膨張式と固定浮力式があり、平時から着用しやすい軽量タイプを選んでおくと、浸水が急速に進む場面でも素早く身につけられます。気象庁は大雨による河川の増水時、水位が想定を上回る場合があると注意を呼びかけており、浸水が深い地域では早めの避難と合わせた備えが重要です。低地の住宅や、氾濫した河川の近くに事業所がある企業に向くグッズです。
参考:洪水に関する防災気象情報の活用|気象庁
防水リュック
防水リュックは、生地の縫い目や開閉部に防水加工を施し、雨や浸水の中を移動しても中の荷物を濡らさずに運べるグッズです。ロールトップ式の開口部を数回折り返して留める構造が多く、完全に閉じることでリュック内部への水の浸入を抑える仕組みになっています。
避難用の非常用持ち出し袋として使う場合、貴重品や着替えを防水袋に小分けしてから入れることが二重に濡れを防ぐ工夫です。一般的なリュックに比べて重量はやや重くなるものの、水の中を歩いて避難する場面では荷物の保護に役立ちます。豪雨の中を移動する可能性がある通勤者や、避難所まで距離のある家庭に向くグッズです。
防水シューズカバー
防水シューズカバーは、普段履いている靴の上からかぶせて装着し、浅い水たまりや冠水した路面から靴と足元を守るグッズです。伸縮性のある防水生地が靴全体を包み、足首部分をひもやゴムで締めることで隙間からの浸水を防ぐ仕組みになっています。
長靴を常備していない場合でも、通勤や外出時の靴にかぶせるだけで一定の防水対策ができる手軽さが特徴です。防水長靴ほどの水位には対応できないため、くるぶし程度までの浅い浸水に限定して使うと安全に扱えます。急な大雨で靴を濡らしたくない通勤者や、外回りの多い企業の担当者に向くグッズです。
防水スマホポーチ
防水スマホポーチは、スマートフォンを入れたまま首から下げて携帯でき、雨や浸水の中でも操作できる防水グッズです。透明な窓部分がタッチパネルの操作に対応しており、ポーチに入れたまま画面を触って地図や避難情報を確認できる仕組みになっています。
首から下げるストラップの長さを調整し、両手を自由に使える位置に固定しておくと避難中の移動がしやすくなります。防水をうたう製品でも水深や使用時間に上限があるため、深い水に沈める使い方は避け、雨天時の携帯を中心に使うことが安全です。避難情報の確認を続けながら移動したい人に役立つグッズです。
防水ヘッドライト
防水ヘッドライトは、頭に装着して使う照明グッズで、両手を自由に使いながら暗い夜間の浸水した道を照らせる仕組みを持っています。
防水等級の高いLED照明が本体に内蔵されており、雨の中や水しぶきを浴びる状況でも点灯が途切れにくい構造になっています。停電で街灯が消えた夜間の避難では、足元の水位や障害物を確認しながら進むために照射範囲の広いモデルを選ぶことが重要です。懐中電灯と異なり片手がふさがらないため、荷物を持ちながらの移動や、子どもの手を引いての避難がしやすくなります。夜間や早朝に発生した水害で避難する家庭や、夜間の見回りを行う企業の担当者に向くグッズです。
避難誘導ロープ
避難誘導ロープは、浸水した道を複数人で移動する際、体をつないで流されるのを防ぐためのロープ状のグッズです。腰や胴体に巻いたベルトにロープを結び、先頭の人が水深や流れの強さを確認しながら進むことで、後ろに続く人が同じ経路を安全にたどれる仕組みになっています。
長さ10メートル前後の製品を用意しておくと、家族や近隣の住民をまとめて誘導する場面でも扱いやすい長さです。強い流れのある場所ではロープをつないでいても危険が及ぶ場合があるため、水位がひざを超える地点では無理に移動せず、高い場所にとどまる判断が優先されます。高齢者や子どもを含む家族での避難や、企業の集団避難訓練で使われるグッズです。
水位確認用避難ポール
水位確認用避難ポールは、長さ1メートルから1.5メートル程度の棒を足元に差し込みながら進み、見た目では分かりにくい水深や路面の段差を確認するためのグッズです。棒の先端で地面を探りながら一歩ずつ進むことで、マンホールのふたが外れた穴や側溝など、浸水で見えなくなった危険箇所への転落を防ぐ使い方をします。目盛りが付いたタイプを選ぶと、水位がどの程度まで達しているかをその場で把握でき、避難の判断材料として役立つ仕組みです。
傘や杖で代用する方法もありますが、専用ポールは強度や長さの点で安定して使いやすい特徴があります。冠水した道を通って避難する必要がある地域の家庭や、見回りを行う企業の担当者に役立つグッズです。
防水ウエストポーチ
防水ウエストポーチは、腰に巻いて携帯し、避難中も両手を空けたまま貴重品を持ち運べる防水グッズです。ジッパー部分に防水加工を施した生地でポーチ全体を覆い、身につけたまま浸水した道を移動しても中身が濡れにくい仕組みになっています。
現金や保険証、スマートフォンなど最低限の貴重品をまとめて入れておくと、非常用持ち出し袋を持ち出せない場合でも身ひとつで避難できます。防水リュックに比べて容量は小さいものの、体に密着させられるため水の中でも流されにくい点が特徴です。近隣の避難所まで徒歩で移動する家庭や、外出中に被災する可能性がある人に向くグッズです。
【浸水後の片付け・衛生】浸水対策グッズ11選
浸水した後は、泥や汚水に含まれる雑菌や汚れが残りやすく、片付けの際の衛生管理を誤ると健康被害につながることがあります。ここでは、浸水後の消毒・清掃・乾燥に役立つグッズを紹介します。
高圧洗浄機
高圧洗浄機は、水を高い圧力で噴射し、浸水後に壁や床に付着した泥や汚れをまとめて洗い流せるグッズです。モーターでポンプを動かして水道水の圧力を数十倍から百倍程度まで高め、ホースの先端から強い水流を噴射して汚れを物理的に剥がし取る仕組みになっています。
作業前に電源や周囲に感電の危険がないことを確認し、屋外の壁面や床から順に水を当てていくことが効率よく汚れを落とすコツです。ブラシでの手洗いに比べて短時間で広い面積を洗浄できる一方、水しぶきが飛び散りやすいため周囲の家電や配電盤には養生をしてから使うことが望まれます。床上浸水した住宅や店舗の初期清掃に使われるグッズです。
次亜塩素酸ナトリウム消毒液
次亜塩素酸ナトリウム消毒液は、浸水後の床や家具に付着した雑菌やウイルスを分解し、衛生状態を回復させるための消毒用グッズです。塩素の酸化作用が菌やウイルスのたんぱく質を変性させることで増殖を抑える仕組みを持ち、家庭用の塩素系漂白剤を薄めて代用できる場合もあります。
厚生労働省は浸水した住宅の消毒について、床は0.1パーセント程度、手が触れる場所は薄めた濃度で拭き取る方法を紹介しています。金属を腐食させる性質があるため、使用後は水拭きで薬剤を残さないようにすることが必要です。泥が入り込んだ床下や台所まわりの消毒に使われるグッズです。
参考:被災した家屋での感染症対策|厚生労働省
防水厚手ゴム手袋
防水厚手ゴム手袋は、泥や汚水に触れる片付け作業の際、手を水や雑菌、鋭利な破片から守るグッズです。天然ゴムや合成ゴムを厚めに成形した生地が手全体を覆い、水を通さないだけでなく、薄手の手袋よりガラス片やがれきによる切り傷を防ぎやすい構造になっています。
腕まで覆う長めのタイプを選ぶと、しゃがんで床下を片付ける作業でも袖口から水や汚れが入りにくい点が利点です。使用後は内側まで乾燥させないと雑菌が繁殖しやすいため、作業ごとに裏返して干す習慣をつけると衛生的に使い続けられます。浸水した家屋の片付けにあたる家庭や、清掃業務を担う企業の従業員に向くグッズです。
防塵マスク
防塵マスクは、乾いた泥やほこりが舞う片付け作業の際、粉じんやカビの胞子を吸い込むのを防ぐグッズです。不織布のフィルターが細かな粒子を捕集し、通常のマスクよりも目の細かい構造で泥やカビの胞子を通しにくくする仕組みになっています。
顔の輪郭に合わせて鼻元のワイヤーを押さえ、隙間ができないよう調整することが防じん効果を発揮させるポイントです。使い捨てタイプは汚れやすい作業環境ではこまめな交換が必要になるため、複数枚をまとめて備蓄しておくと片付け期間中も安定して使えます。乾燥した泥をかき出す作業や、カビが発生した部屋の清掃にあたる人に向くグッズです。
保護ゴーグル
保護ゴーグルは、泥や汚水が飛び散る片付け作業の際、目に汚れや薬剤が入るのを防ぐグッズです。顔にフィットするゴム製のフレームとレンズが目の周囲を覆い、高圧洗浄機や消毒液を使う作業中の水しぶきや飛沫から目を守る仕組みになっています。
通気口が付いたタイプを選ぶと、長時間の作業でもレンズが曇りにくく、視界を保ちやすくなります。眼鏡の上から装着できるオーバーグラスタイプもあり、視力矯正が必要な人でも作業に支障が出にくい点が特徴です。消毒液を扱う片付け作業や、高圧洗浄機を使う清掃にあたる家庭や企業の担当者に役立ちます。
防水エプロン
防水エプロンは、泥や汚水、消毒液が飛び散る片付け作業の際、衣服の汚れと水濡れをまとめて防ぐグッズです。ポリエチレンやビニール素材でつくられた大判の生地が胸から膝下までを覆い、着替えの回数を減らしながら作業を続けられる仕組みになっています。
首かけひもと腰ひもで固定するタイプを選ぶと、屈んだり立ったりを繰り返す片付け作業でも位置がずれにくい点が使いやすさの理由です。長靴や厚手のゴム手袋、保護ゴーグルと組み合わせて使うことで、全身の防水対策をひとそろいでまとめられます。床下の泥出しや、消毒液を使った拭き掃除、高圧洗浄機を使う作業にあたる人に向くグッズです。
土砂除去用スコップ
土砂除去用スコップは、浸水後に床下や庭に堆積した泥や土砂をかき出すための片付け用グッズです。先端が平らで角のある形状のものは床面にたまった泥を薄くすくいやすく、先が尖った形状のものは硬く締まった土砂を掘り起こしやすいなど、用途に応じて形が使い分けられています。
柄の長さは作業する場所の高さに合わせて選び、床下など狭い空間では短めの製品が扱いやすいサイズです。木製の柄は水分を含むと割れやすいため、屋外や湿った環境での作業にはグラスファイバーや樹脂製の柄を選ぶと長く使えます。床下浸水や庭先に泥が堆積した住宅の片付けに使われるグッズです。
デッキブラシ
デッキブラシは、長い柄の先に硬めのブラシが付いた清掃グッズで、床や外壁にこびりついた泥をこすり落とす作業に使います。硬質の毛先が床材の目地に入り込んだ泥を掻き出し、水で流しながらこすることで乾いた後には落としにくい汚れも除去しやすくなる仕組みです。
高圧洗浄機だけでは落ちきらない頑固な泥汚れに対して、ブラシでこすってから水で流す順序を組み合わせると効率よく作業できます。毛先が硬すぎるタイプはタイルや塗装面を傷つける場合があるため、床材に応じて毛の硬さが異なる製品を使い分けることが望まれます。玄関先やベランダに泥が付着した住宅の片付けに役立つグッズです。
業務用除湿機
業務用除湿機は、浸水後の室内に残った湿気を強力に吸い取り、カビの発生を抑えるための家庭用より排水量の多い除湿グッズです。内部の圧縮機で空気を冷やして水分を結露させ、タンクにためるか排水ホースで屋外に流し続けることで、部屋全体の湿度を計画的に下げる仕組みになっています。
1日あたり数十リットルの除湿能力を持つ機種もあり、床や壁が水を含んだ住宅では複数台を併用すると乾燥までの期間を短縮できます。窓を閉め切った状態で稼働させると効果が高まりますが、消費電力も大きくなるため、電源の容量を確認してから使うことが必要です。床上浸水した住宅の乾燥作業や、水濡れした店舗の復旧に使われるグッズです。
大型送風機
大型送風機は、床下や部屋にたまった湿気を効率よく循環させ、乾燥を早める片付け用のグッズです。強い風量を生み出すファンで室内の空気を大きく動かし、湿った床材や壁の水分を蒸発させやすくすることでカビの発生を抑える仕組みになっています。
床下用の薄型ノズルが付いた製品を選ぶと、点検口から差し込んで狭い床下空間にも直接風を送り込める仕組みです。除湿機と併用すると、送風機で水分を空気中に逃がし除湿機で回収する流れができ、乾燥までの時間をさらに縮められます。床下浸水があった住宅や、広い店舗の乾燥作業にあたる企業に役立つグッズです。
防カビ・抗菌スプレー
防カビ・抗菌スプレーは、浸水後に湿気が残りやすい壁や床、家具の表面に吹きかけ、カビや雑菌の繁殖を抑えるグッズです。除菌成分が表面に付着した菌の細胞に作用して増殖を抑え、防カビ成分が皮膜をつくることでその後のカビの発生を遅らせる仕組みになっています。
乾燥が十分に進んだ後の表面に吹きかけ、数分置いてから乾いた布で拭き取ることが効果を発揮させるコツです。水分が残ったままの状態で使用すると効果が薄れやすいため、除湿機や送風機で乾燥させた後の仕上げとして使うことが望まれます。浸水後の部屋を再び使い始める前の最終確認として使われるグッズです。
まとめ
河川の氾濫や豪雨による浸水は、住まいの構造や家財だけでなく、電気設備の安全や避難のタイミングにまで影響が及ぶ災害です。今回紹介した52点のグッズは、止水・排水・電気機器の保護・避難移動・片付けという5つの場面に分けて備えることで、水が入り込む前から片付けが終わるまでの一連の流れに対応できるように構成しています。それぞれのグッズは単独で使うよりも、止水板と土のう、排水ポンプと発電機のように役割の異なるグッズを組み合わせることで、被害を抑えられる範囲を広げやすくなります。以下の表とチェックリストを参考に、居住地域の浸水想定や事業所の設備配置に合わせて、必要な数量と設置場所を見直しておくことをおすすめします。
| グッズ分類 | 役割 | 掲載数 |
|---|---|---|
| 止水・浸水防止グッズ | 玄関や窓、換気口など水の侵入経路を物理的にふさぐ | 12点 |
| 排水・強制排水グッズ | 浸水した水をくみ出し、下水の逆流を防ぐ | 9点 |
| 電気機器の浸水防止グッズ | 家電やコンセントを水から守り、感電・火災を防ぐ | 10点 |
| 避難・移動用グッズ | 浸水した道を安全に避難・移動するための備え | 10点 |
| 浸水後の片付け・衛生グッズ | 泥や汚水を除去し、消毒・乾燥で衛生を回復する | 11点 |
浸水対策グッズを見直す際は、次の3点をチェックリストとして活用してください。
- 自宅や事業所の想定浸水深に合わせて、止水板や土のうなどの高さを確認しているか
- 排水ポンプや発電機の燃料・バッテリーを備え、停電時にも排水作業を行える体制があるか
- 避難用の防水グッズと片付け用の消毒・清掃グッズを分けて備え、浸水前と浸水後の両方に対応できているか
止水・排水・電気機器の保護・避難移動・片付けという5つの場面それぞれで備えを積み重ねることが、河川氾濫や豪雨による浸水から住まいと家族の命、そして事業所の設備や事業継続を守ることにつながります。


