仕事疲れとは?対処法10選やチェックリストを紹介

○○疲れの種類

物価高や人材不足などを含むVUCA時代のなかで、仕事疲れは課題の1つといえます。疲れには身体的疲労、精神的疲労などがあり、仕事が原因で無自覚に蓄積される場合もあります。

本記事では、仕事疲れの概要、疲れに気づくためのチェックリスト、疲れを和らげる方法について紹介します

仕事疲れとは

仕事疲れとは、仕事内容や仕事量、職場での人間関係などが根本的な原因となっている身体的疲労・精神的疲労を指します。

立ち仕事や外回り、デスクワークで長時間にわたって同じ姿勢を続けることなどによる肉体的な疲労に加え、頭を使うことで蓄積される脳疲労も身体的疲労に含まれます。また、人間関係や重責、キャリア不安などのストレスに伴う疲れを精神的疲労といいます。

仕事疲れに気づくためのチェックリスト

身体的疲労は自覚しやすい一方で、精神的疲労は自覚しにくいとされています。チェックリストを活用し、まずは自身に蓄積されている疲労を自覚することが大切です。

疲労蓄積度を判定するためのチェックリストである「労働者の疲労蓄積度自己診断チェックリスト(2023 年改正版)」が厚生労働省により公開されています。まずはチェックリストを活用し、自身が自覚できている症状や勤務状況を振り返りましょう。

仕事疲れを和らげる方法10選

仕事内容・仕事量、通勤、人間関係など、仕事疲れの要因は多岐にわたります。また、仕事の効率化や環境の見直し・対策による「疲れないようにすること」と、入浴や睡眠などの見直し・対策による「疲れを癒やすこと」など、仕事疲れを和らげるアプローチ方法もさまざまです。

仕事疲れを和らげる方法のなかから、実践可能なものを選びましょう。以下で、それぞれの方法について紹介します。

睡眠を改善する

厚生労働省の資料「健康づくりのための睡眠ガイド 2023」によると、成人は6時間以上の睡眠が推奨されています。また、食生活や運動などの生活習慣を見直し、質・量ともに十分な睡眠を取れるようにすることの重要性が示されています。

睡眠を改善するには、食事、運動、就寝前から就寝後にかけての環境作りなど、生活習慣の見直しが重要です。規則正しい生活を心がけ、就寝する2時間前以降はデジタル機器の使用を控えることで、睡眠の改善が期待できます。

疲労を緩和させる食事を取り入れる

疲労を緩和させるには、特定の食材を優先的に食べる形ではなく、規則正しく1日3食、栄養バランスの良い食事を取ることが重要です。厚生労働省が公開している資料「食事バランスガイド」によると、以下のバランスが推奨されています。

  • 主食(1日あたり5~7つ)
  • 副菜(1日あたり5~6つ)
  • 主菜(1日あたり3~5つ)
  • 牛乳・乳製品(1日あたり2つ)
  • 果物(1日あたり2つ)

また、同じ食材ばかりを摂取するのではなく、色々な食材を食べるようにすることが重要とされています。さまざまな料理を食べるように習慣づけましょう。

しかし、毎回同じスーパーで買い物をしていると、食材や料理のバリエーションを増やすことが難しい場合があります。自炊を基本とする場合も、週に1~2回程度の外食を取り入れ、普段の生活では食べることが少ない食材や料理を注文することでコントロールすることが可能です。

軽い運動を取り入れる

規則正しく健康的な生活を送るためには、睡眠・食事に加え、運動も重要です。厚生労働省の資料「健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023」によると、歩行と同程度の運動60分以上(歩行の場合は8,000歩以上)の運動を毎日と、週2~3回の筋力トレーニングが推奨されています。

通勤や業務などでの運動量を振り返り、不足している場合は追加しましょう。運動強度はメッツという単位で表され、歩行は3メッツです。3メッツには「とても軽い活動」が含まれており、1日に60分以上を目安として活動時間を確保しましょう。また、筋力トレーニングは6メッツに該当します。軽く汗をかき、呼吸が乱れる程度の運動を週に2~3回(計60分以上)をおこなうことが目安となります。

脳を休める

脳が疲れている状態を「脳疲労」といいます。一般的には、デジタル機器の長時間に渡る使用や、エネルギー不足などが原因とされています。デスクワークでパソコンやスマホの使用時間が長い場合には、デジタル機器を使用せずに過ごす「デジタルデトックス」を定期的におこない、脳を休める習慣を身につけるとよいでしょう。

瞑想・呼吸法を取り入れる

瞑想は、自身の呼吸に集中することで、無心の状態にする手法です。ストレス軽減や自律神経を整える効果が注目されています。現代における瞑想の手法としては、下記の3つが一般的です。

  • マインドフルネス瞑想
  • ヴィパッサナー瞑想
  • サマタ瞑想

身の回りの整理整頓をする

デスクやカバンなどが整理されていないと、無意識のうちに精神的ストレスが蓄積する場合があります。また、業務効率が悪くなり、業務上の身体的な負荷が増す要因にもなります。定位置管理、使ったらすぐに戻すことを意識づけ、常に整理整頓された状態にすることで、仕事疲れの緩和が期待できます。

職場の人間関係を改善させる

厚生労働省の資料「第1章 こころの健康を取り巻く環境とその現状」によると、正社員がストレスを感じる要因は仕事量、仕事の失敗、仕事の質、対人関係の順に多くなっています。対人関係にストレスを感じている場合には、職場の人間関係を改善させる必要があるでしょう。

しかし、人間関係の改善が難しい場合もあります。人間関係の改善には、積極的な挨拶、笑顔で接する、懇親会などへの参加、フォロワーシップの向上などの方法が挙げられますが、他者の人間性や相性、職場環境などに左右されるため、対策を講じること自体が難しいこともあるでしょう。そのような場合は、別の対策を講じる必要があります。

アサーティブコミュニケーションを取り入れる

アサーティブコミュニケーションは、相手を尊重しつつ、自分の主張をきちんと伝えるコミュニケーション手法です。心理的安全性が低く、自己主張ができないことで精神的な仕事疲れにつながっている場合は、アサーティブコミュニケーションを取り入れることが重要です。

アサーティブコミュニケーションを実践するには、コミュニケーションのフレームワークであるDESC法が効果的な手法として挙げられます。DESCは、Describe(描写する)、Express(説明する)、Suggest(提案する)、Choose(選択する)の頭文字を取った用語です。事実を描写し、主張を説明・提案したうえで、自分の行動を選択します。

しかし、アサーティブコミュニケーションを成立させるには、誠実、率直、対等、自己責任が必須となるため、人によっては精神的な負荷を高める要因となる場合があります。そのような場合は無理せず、他の方法を検討しましょう。

転職や異動などにより仕事の内容・量を改善する

最終手段となりますが、転職や異動も仕事疲れを緩和させる方法として挙げられます。心身に異常をきたしている場合や、さまざまな対策を講じても改善されない場合には、検討する必要があるでしょう。

合格ラインを見直す

仕事では能力や成果に対して100点のパフォーマンスが求められます。また、自身の成果・行動が評価につながるため、疲れが蓄積していても頑張りすぎてしまう場合もあるでしょう。そのような場合は、仕事に対する見方を変え、業務ごと、人間関係ごとの合格ラインを見直すことも一案です。

まずは自身の仕事を振り返り、優先順位や、負担が大きいことなどを整理することが重要です。すべての仕事に対して全力で向き合う必要がない場合もあります。優先順位をつけ、全体の負担を少しでも軽減することで、仕事疲れの緩和につながります。

まとめ

仕事疲れに対して無自覚でいると、無意識のうちに疲労が蓄積される場合があります。チェックリストを活用して仕事疲れを判定し、振り返ることで自己理解を深めることが大切です。そして、仕事疲れを和らげる方法について検討し、可能な範囲で対策を講じることで、仕事疲れを緩和させることが期待できます。